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境界線はそこにあるもの 存在している壁 見えない 透明な糸を 夕日に染めて つながりはここにある
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「撮りましょうか?」

通り行く人のシャッターを切りながら、
私もその風景になりたかった。
当たり前の笑顔がうらやましかった。

「ありがとうございました。撮りましょうか?」
「いえ、大丈夫です。もう何枚も撮ったので」


・・・・・私の目で。




太い幹から、長く強く伸びる枝。
一人では支えきれず、添え木が助けをし、大きくそびえる。

有名な桜の木だってこと、後から教えてもらった。
樹齢何年って言ってたっけ?
私達が生まれる前から、何人もの人がこの風景の前に立ってきたんだね。


これが最後になるかもしれない。
次はないかもしれない。


だから。きっと。
奇跡の空間、奇跡の偶然、奇跡の贈り物。




満開の桜の奇跡・・・!!


 

青空にペイントされる満開の桜。風に乗り、舞い散る花びら。
やわらかく、やさしく包み込む。

過去の色なのに、思い出すたび、未来の色になる。
ピンクのヴェールに覆われた一面の世界。

空の青さは、あの時と同じ。
幾つ年を重ねても、変わらぬ青。
幾つ季節を越えても、変わらぬ青。
幾つ時が動いても、変わらぬ青。

同じ空。






何度も泣いた。
何度も、何度も・・・何度、泣いただろう?
強がる私の心の糸を解き「笑って」と言った。

だから、笑ってたの。
だから、笑うことができたの。
だから、笑うことにしたの。
だから、笑えるよ。

今でも、笑えるよ?


空はつながって、同じ色を映す。
変わらぬ想いとともに、あの時の色を強く呼び起こす。



季節はもうすぐ夏なのに、
落ちてきた一枚の花びらがさくらの花びらにそっくりで。
ユラユラ揺れながら舞う風景が切なくて。



この曲を耳にしたときから、あのときの風景が忘れられないの。
この歌詞を耳にしたときから、あのときの色が強くなるの。



開いたアルバムから飛び出してくる私の笑顔。
あなたの目にはこんな風に映っていたんだね。
記録は私の手元にあるけれど、
あなたの記憶は、今でもこんな風に残っているのかな?

変えたくないな。
変えちゃいけないよね。






『自分だけ思い詰めるなよ…』

どうしてこのタイミングでくるの?




『泣くなよ…!頑張れ!!』




わかってるよ。
大丈夫だよ、平気だよ、元気だよ。


ちゃんと笑ってるから。



(2009年06月21日00:59 )

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プロフィール
HN:柚禾 香菜(ゆずのぎ かな)
性別:女性
自己紹介:昔に書いたもの、今思うこと、時間を前後させながら書き綴り、過去と現在と未来とをつなげていきます。

私の言葉達。
誰かに伝わりますように。そして何かのきっかけになりますように。分ち合えますように。
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